ヴァジュラ
(剛杵・五鈷杵)
密教法具の五鈷杵(=ヴァジュラ)の一種で、儀式や祈祷・瞑想・浄化・魔除けの密教を代表する法具です。
また、煩悩を打ち砕き、仏の知慧を表すといわれています。
元々ドルジェと呼ばれる古代インドの法器を法具化したものになり、その形は三鈷杵、五鈷杵、九鈷杵と様々なタイプがあります。
日本では弘法大師空海が右手に持っている法具が、ヴァジュラの五鈷杵(ごこしょ)といわれ、魔を祓い、身を守る法具として使われていたようです。
また弘法大師空海が、密教を広めるためのふさわしい場所を探すときに、唐から投げたのがヴァジュラの三鈷杵(さんこしょ)だといわれています。
他にも愛染明王や金剛夜叉明王が手に持たれているのも、ヴァジュラの五鈷杵だといわれています。
五鈷部分のパワフルでなめらかな真を捉えそうな力強さと、五鈷の両端を捉える芯の通りバランス強さがエネルギッシュで、置いておくだけでも力強いエネルギーを感じられます。
本場チベットではヴァジュラに強力な力を秘めていると考えられており、一般的なお守りとして使用されています。