CARDAMON
精油の云われ
精油の世界では「香りの王様」とも呼ばれるカルダモン。日本ではカレーなどのインド料理のスパイスという印象が強いですが、カレーとは別物でとても優雅さを感じる柑橘系、スパイス系の香りがします。中東やエジプトではポピュラーなスパイスの一つで、古くはアラブ人が媚薬として使っていた、また古代エジプトで祈祷の際の「聖なる香煙」として焚かれていた、インドではアーユルベーダに使用されたと云われます。
古代エジプト人は、フランキンセンス、ミルラ、シナモン、カッシアと一緒に香水に頻繁に使用し、1000個のユリの香りを含む「ユリの油」と呼ばれる軟膏のレシピを持っていました。古代の香キフィーの材料の一つとしてよく云われます。カルダモンエッセンシャルオイルは、香水や生薬で知られている最も古いエッセンシャルオイルの1つです。カルダモンは、サフランとバニラに次いで3番目に高価なスパイスです。
カルダモンはスパイスの女王と呼ばれることもあります。それはバビロンの空中庭園のアミュティス王妃との関係です。カルダモンは、古代世界の七不思議の1つであるバビロンの空中庭園にありました。段々になった庭は、ネブカドネザル2世がホームシックの妻のために建てたもので、アミュティスはカルダモンのお香を燃やしたと云われます。
また、カルダモンは紀元前に作られた世界初の解毒剤であるミトリダティウムに使われたと云われています。世界初の解毒剤が作られる所以は人類が初めて毒を使い始めたことに由来します。「呪医」(medicine man) や「魔女」(witch doctor) という既存の剣などの武器以外の攻撃能力が使われ始めたことにより、時の権力者であるミトリダテス4世は毒による暗殺を防ぐため、カルダモンを使った解毒剤を開発したと云われます。ギリシアでは医学的な使われ方と香水としての芳香としての使い方がされました。インドでは消化補助剤として使われ、食べ物の害(毒素)を中和してくれると考えられていました。カルダモンの精油の成分である1.8-シネオールは現代ではその抗菌作用に注目が集まり、ティーツリーの精油のように空気の浄化に効果があることが期待されています。
精油名
カルダモン
学名
Elettaria cardamomum
科名
ショウガ科
抽出部位
種子
抽出方法
水蒸気蒸留法
原産国名
インド
香りの系統
スパイス系。柑橘類も彷彿とさせる、温かくスパイシーで、甘さもある香り
ノート
Middle
相性の良い精油
オレンジ、ベルガモット、ネロリ、ローズ、アニス、キャラウェイ、コリアンダー、ジンジャー、イランイラン、シダーウッド、フランキンセンス、ジュニパーベリー、ガルバナム、クローブ
備考
価格:920円(税込)
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