CLOVE BUD
精油の云われ
すべてのスパイスと同様に、クローブは料理と薬の両方の用途で長く豊富な使用の歴史があり、最初に古代中国人によって使用され、後にエジプトとヨーロッパ全体で使用するためにアレクサンドリアに輸入されました。クローブのつぼみは、2、000年以上前にインドのアーユルヴェーダ医学でも使用されていました。クローブのネックレスはエジプトのミイラと一緒に墓で発見されました、そして中国の漢王朝(紀元前220-206年)の間に、裁判所の役人は皇帝に対して演説する際に息をさわやかにするために口にクローブを含むことを要求されました。その後ヨーロッパでは、医師はペストを防ぐと信じてクローブで満たされた革のくちばしを呼吸し、ドイツの薬草学者も痛風の治療にクローブを使用しました。また、ヨーロッパでは魔除けのポマンダーを作成する際に使われます。ポマンダー(英語:Pomander)とは、ムスクやアンバーグリスなどを球状にしたもの、もしくはそれを入れた金銀などで装飾された容器で、首やベルト、ガードルに吊り下げて携帯されました。悪臭の改善の他、病気の予防、魔除けの効果も期待されました。柑橘類にクローブをちりばめ長持ちさせながら、空気や衣類に爽やかな匂いを付けるフルーツポマンダー(単にポマンダーともいう)が古くから作られていて、中世においては、宗教的な記念品として携帯されました。
世界各国の歴史の中で、主に消化促進剤、消毒剤、うがい薬としても使われてきました。日本には5世紀ころに伝わり、正倉院に宝物として保管され、日本髪を結う際の整髪油としてや、日本刀のさび止めとして使われたと云われます。
クローブバッドの精油はクローブの花つぼみから抽出され、単にクローブと呼ばれることもあります。しかしクローブの葉から抽出したオイルはクローブリーフと区別されるので、クローブのみの表記の場合には注意が必要です。クローブの葉には強い皮膚刺激があり、炎症を引き起こすことがあるため、クローブバッドについても同様の注意喚起がされることがあります。
クローブバッドの香りは、歯科を連想する薬の香りと例えられることもありますが、近年の西洋ではオリエンタルで魅力的な香りという印象になりつつあり、有名な香水にも使われることがあります。
精油名
クローブバッド/ 丁字 / 丁香 / 百里香
学名
Syzygium aromaticum
科名
フトモモ科
抽出部位
花蕾
抽出方法
水蒸気蒸留法
原産国名
インドネシア
香りの系統
スパイス系。スパイシーな香りの中に少し甘味のある香り
ノート
Middle
相性の良い精油
レモン、ローズマリー、グレープフルーツ、ペパーミント、シトロネラ、ブラックペッパー、ナツメグ、シナモン、オレンジ、ジンジャー、ローレル、バジル、ラベンダー、ゼラニウム
備考
皮膚刺激性のある精油です。敏感肌の方は芳香浴の場合も注意して利用してください。
妊娠中・授乳中の方は使用を避けましょう。
価格:390円(税込)
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